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謝り続ける極意

私はずっと営業職である。

手ごわい客はたくさんいるが、一番手に負えない客は、謝り続ける客だ。
怒ったり駆け引きしたりの客には策がある。
会話が成り立つ分だけ、相手が感情的であるだけ、つけいるスキもあるからだ。
こちらにミスがある場合は別だけど、いわゆるお客様のわがままの場合、その人の「我の通し方」に個性が出る。中でもどうにも手に負えない、どうしてもこちらが折れなければならなくなるのは、謝り続ける客。

わがままを言った上で、ひたすら謝られると、それ以上怒れない。
謝るくらいなら、言い分を引っ込めろと思うのだが、そこは絶対にブレないんだな。
何を言ってもすみません、ゴメンなさいばかりだと、怒る燃料がなくなってしまうのだ。
謝り方がうまいのは、一つの才能で財産だと思う。
この謝りには、感謝も混じっている。
私のわがままをきいてくれてありがとう、
先にそれを言われると、結局言い分を飲むしかなくなる。断ると、罪悪感が生まれる。自分は何も悪くないのに、何故か苦しいのはこちらなのだ。
引き寄せで、先に感謝するといいというのは納得。更にうまい人は、後日のお礼を忘れない。

これに対し、下手くそな人は威張る。
こっちは客だ!
その通りなんですが、取り引きを辞めたら客じゃなくなる。マイナスを生むだけの客はいらないので、遠慮なく切られる。

惜しい人は、駆け引きに入る。
あなたがああ言ったから、こう言ったからと、責任をこちらに押し付けて来る。
私が一番嫌いなパターンなので、こういう客には、絶対にわがままを許さない。
こちらが強気に出ると、駆け引きさんは簡単に折れる。


夫は下手くそさんで、私は駆け引きさんだったのかも知れない。
夫は現在、駆け引きさんになりつつある。
私は謝り続ける人を選びたい。
頭を下げると、いい事がある。
頭を下げさせられると、悪い事がある。
自分から頭を下げられる人になる。